岐路における考察とは | 日々考察コラム

 2016.02.10

 
会社が岐路に立ってしまった場合、どう乗り切ればいいのでしょうか。私たち経営者にとって、会社が「わかれ道」にさしかかった時にどう判断するかは、それまでの経験や考えに基づくものとなるはずです。つまり、常日頃から、将来の「万が一」のことを考えていないと、「いざ」というときに適切な判断がしづらくなるでしょう。
 
その「いざ」というときの選択肢は、一つしか選べない状況になるより、複数から選べたり複数を選択できたりする方が望ましいと言えそうです。2016年2月7日発行の日経ヴェリタスでは、「企業業績の減速」が取り上げられています。原因は、「中国など新興国景気の減速」であったり「資源価格下落の影響」であったり、または「主要顧客である米アップルのスマートフォン」の受注悪化であったりと、ある1つの原因によってその企業の業績が著しく悪化してしまう例が目立つようです。今日のこのような状況からは、「~頼み」と何か1つに依存することの不安定さが考えられそうです。ある条件が弱くなった時、別の対策によってその弱さを補えるようにできれば、経営の「わかれ道」に直面したときでも冷静に軌道を進めるだろうと予想されます。たとえば「流行」しているのは今だけなのか、それとも今後長期的には「定番」になることを期待できるのかなどを考えて、その分野の全事業に対する着手割合を決めることも大切と言えそうです。
 
もし将来ある分野の「流行」が下降することが予測されれば、その流行後の分野を予想することで、業績への影響がよいものにすることができるかもしれません。「わかれ道」での状況によって、その道の先の明るさが決まると心すべきと考えられます。幸いにも、人は「過去」から学ぶ能力を持っています。「自分」はどうすべきかを考え判断する機会を持ち続けられるよう、「事例」の研究は必須と言えそうですね。